騙された! 改正漁業法等に対する修正意見その①(資源管理関係)への追加

いやーあやうく騙されるところでした。水産庁は安倍内閣の下で全く信用のできない役所になりさがってしまったのかと思わざるを得ません。というのは、一部改正法において国会に提出される法案は、最終的な出来上がりの全文がそろった形での法律としては示されないので非常にわかりづらいものですが、膨大な法律改正案を読み込んでいくうちにようやくわかったことです。なんと、水産庁は漁業法に海洋生物資源保存管理法(TAC法)を統合するどさくさまぎれに、TAC法にあった「第二種特定海洋生物資源」をこっそりと削除していたのです。これまでそんな説明は一度もありませんでした。こんな汚いだましのやり方は絶対に認められません。

この第二種特定海洋生物資源とは、「排他的経済水域等において、漁獲努力可能量を決定すること等により保存及び管理を行うことが適当である海洋生物資源であって、政令で定めるものをいう」と定義されているものであり、TAC対象以外の魚種の資源回復計画において措置されてきた通称「TAE」と言われてきた「漁獲努力量管理」に該当するものです。TAEはサワラ瀬戸内海系群をはじめ資源回復計画に使用され、まったく成果のなかったTAC対象魚と異なり多くの成果を出しております。自慢させていただきますが、サワラ資源回復計画の実行においては、水産研究所が試算していたABC(通常ではそれがTAC規制値となる)を完全に無視し、それを守ることなく資源を回復できたのです。そもそもTACは欠陥品なので守っても資源が増えないことは実証済みであり、漁獲努力量による資源管理がTACより有効なことを表しています。削除すべきはTAC制度の方です。

このような有効な漁獲努力量の調整手段を全く説明もなく削除するのですから、これは完全にだましです。なぜなら、これまで水産庁が説明会で使用してきた資料「水産政策の改革について(平成30年6月1日決定「農林水産業・地域の活力創造プラン(改訂)」別紙8)」においては、「主要資源については、アウトプット・コントロールを基本に、インプット・コントロール、テクニカル・コントロールを組み合わせて資源管理を実施する」と明記されています。繰り返し強調しますが、ここには「インプット・コントロール、テクニカル・コントロールを組み合わせて資源管理を実施する」と書かれています。では、このインプット・コントロール、テクニカル・コントロールを使う上での道具である、TAE制度をなぜ放棄するようなことをするのでしょうか。あらゆる道具を使い資源管理に努めることが水産庁の使命です。なぜ、それに逆行するようなことをするのでしょうか。

ここにこそ水産庁の裏の顔が見えてくるのです。何度も言いますが、今回の改革は、資源管理に名を借りた財界・企業による水産資源の私物化(TACIQITQ)です。そこに漁獲努力量管理手法を用いられるとそれができないから、邪魔者の「漁獲努力量管理」をドサクサに紛れて消し去ろうとしたのです。

さて、私たちは水産庁に何を言わねばならないのでしょうか。TAE制度を削除するなどはこれまで一度も説明されておらず、当然議論もされておらず漁業者への「丁寧な説明」が完全に欠落しています。よって、改めてその削除の理由の説明を行っていただき、漁業者の見解をもとに再検討して、今臨時国会ではなく来年の通常国会以降において再提出していただくしかないでしょう。

皆さんもご注意ください。これ以外にも「なんだこれは、どうしてあの規定がなくなったのか、そんな説明は聞いてないぞ」という汚い手を使っているところをすでに何か所か確認しています。どうしても新たに盛り込まれる事項に気をとられ、なくなる方に関心が向きませんがこれは危険です。「嘘、隠蔽、ねつ造」を平気で行う安倍内閣を相手にするのは大変です。法案の1条ごと1文ごとに精査をして水産庁が巧妙に仕掛けている罠を一つづつ見つけ外していかねばなりませんが、到底時間が足りません。これを臨時国会で通過させようとする与党国会議員の優秀さには驚くばかりです?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です