「月刊漁業と漁協」(漁協経営センター出版部)の11月号に、標記の題目で、現在まさに国会で審議中の「水産政策改革」について投稿しました。この原稿は10月中旬時点の情勢を踏まえたもので、現実はそれより進展していますが、基本的なところはその段階で想定したとおりに事態が推移していると思います。
内容は
はじめに 1 規制改革では経済は成長できない (1)規制改革の歴史 (2)規制改革がもたらしたデフレ経済 2 コモンズの悲劇の観点から見た水産政策改革の根本的な誤り 3 水産政策改革の個別政策ごとの誤り (1)特定区画漁業権(組合管理区画漁業権)を廃止し、すべて個別知事許可へ (2)漁業権免許における優先順位の廃止 (3)海区漁業調整員会の委員選出方法の見直し (4)資源管理目標の設定方式を、MSYをベースとする方式に変更 (5)TAC対象種のすべてで、過去の漁獲実績から計算した強制IQ(個別割当)を配分 4 水産政策改革とどう戦っていくか (1)漁民の生存権を背負う全漁連の速やかな方針転換 (2)都道府県漁連及び単協における反対決議 (3)地方分権を盾にした県条例の制定へ おわりに |
となっております。このうち「1 規制改革では経済は成長できない」は、このブログでは一度も触れたことがない視点からのものです。また、この投稿文の中には
という挿絵もあります。なんとこれは、戦後の民主化の理想に燃えたどこかの役所が発行した出版物に掲載されていたものです。役所とは目先の権力者によって、いとも簡単に劣化するものですね。江戸時代のように主君のあやまちは切腹してでも諫めるという武士は、もう日本にはいなくなったのでしょうか。なお、後ろの羽織漁師は「モリカケ水産」の社長で、総理のゴルフ仲間のお友達です。
投稿文のPDFはここにありますので、お読みいただければ幸いです。