次期政権の農林水産大臣は日本共産党から(その3)

(日本共産党への警戒感)

共産党に対するイメージの悪さは、社会主義国が過去に行ったこと、今現在も行われていること、の現実を見れば当然です。一方、日本共産党は「あれは社会主義でもなんでもない国がやったこと、自分たちは違う、同じにしないでほしい」と反論しています。しかし、戦前とはいえ、特高警察のスパイとの疑いをかけられた党員に対する「日本共産党スパイ査問事件」の凄惨さは、連合赤軍における総括にも通じるものでした。戦後の一時期とはいえ、暴力革命を掲げ実行したのも事実です。このようなことから、それを否定した現在の党の綱領などを踏まえても、多くの警戒感があるのが現実です。

 

今回のテーマについて考えていく場合、日本において最も長い歴史(1922年設立:当時は非合法)を有する政党である日本共産党について、その設立以来の歴史的経緯を踏まえなければなりません。しかし、ここにおいてはそれを省略し、現在において外部からの主要な警戒感について、それに対し同党がどう答えているのかなどについて触れていきたいと思います。なお、ところどころに私見も。

 

1 今も外国の政治勢力の影響下にあるのではないか

 

 これは日本共産党の出自の悪さからきています。同党は設立のその年にコミンテルン(国際共産主義運動の指導組織)に加盟し、「コミンテルン日本支部 日本共産党」となっています。つまり、生まれが日本の政党というよりも外国の政治勢力の支部であったわけです。実際にも過去の経緯を見ると旧ソ連や中国の強い指導下にありました。よって現在でもそのような影響を受けているのではないと警戒する気持ちもわかります。

 

今もありうるとすれば中国共産党でしょう。しかし、中国政府が海上警備にあたる海警局に武器の使用を認める「海警法」を施行し、覇権主義的行動がどんどんエスカレートしていることに対し、今年の2月に日本共産党の志位委員長が厳しく中国を批判していることから、それはないと思われます。

(以下追記)令和3年7月1日付の朝日新聞デジタル「二階氏ら与野党幹部、中国共産党に祝意 共産志位氏は批判」によれば自民党、公明党、立憲民主党が、中国共産党結党100周年への祝電を送ったのに対し、共産党の志位和夫委員長は1日、自身のツイッターで「中国による東シナ海や南シナ海での覇権主義的行動、香港やウイグルでの人権侵害は、社会主義とは無縁であり、共産党の名に値しない」と指摘。小池晃書記局長も同日、自身のツイッターで、「(中国共産党に祝電は)送っていません。先方から要請もありません」とのことです。どうも、日本共産党こそが、日本では一番筋の通った反(中国の)共産主義政党のようですね。反中の保守系の皆さんは頭を抱えているかも。

 

むしろ国民が今大いに警戒しなければならないのは自民党の方ではないでしょうか。菅義偉・首相や茂木敏充・外相、二階俊博・党幹事長らはバレバレの媚中派です。昨年7月香港で「暗黒法」と呼ばれる香港国家安全維持法が施行された時に、自民党外交部会が習近平国家主席の国賓訪日の「中止を要請する」という文案を検討しました。ところが、二階幹事長はその文案に圧力をかけ弱腰な表現に修正させたといいます。誰が見ても自民党こそが中国共産党の強い影響下にあり国益を損なっているといえます。政権与党の中核にいる自民党がこの状況でも国民は特段の警戒感を持っていないので、仮に政権交代が起こっても、野党連合政権の一部分でしかありえない共産党に、「共産党は外国の手先だ!気をつけろ!騙されるな!」と騒ぎ立てるほどのことかという意見もあろうかと思います。

 

2 暴力革命を目指しているのではないか

 

日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法(以下「破防法」)に基づく調査対象団体となっています。破防法とは「暴力主義的破壊活動を行った団体に対し、規制措置を定めると共に、その活動に関する刑罰を定めた法律」です。そもそもこの法律は1952年に発生した「血のメーデー事件」や「吹田事件」をきっかけとして制定されたもので、その事件を起こしたのが当時の日本共産党でした。同党は1951年に「日本の解放と民主的変革を、平和の手段によって達成しうると考えるのはまちがいである」とする「51年綱領」を決定し、さらに、「われわれは、武装の準備と行動を開始しなければならない」と「軍事方針」を定めたことを根拠に行ったとされています。

 

このような共産党の武装闘争路線は国民の支持を全く得られず、1949年の第24回総選挙では、従来の約9倍にあたる35議席を獲得したものの、3年後の1952年の第25回総選挙では全員落選するという最悪の結果につながり、1955年において共産党は武装闘争路線の放棄を決議しました。

 

破防法を所管する公安調査庁は、その発足以来共産党を調査しても「破壊活動の証拠」を何一つ見つけられなかったとしていますが、警察庁は、現在においても、共産党のいわゆる「敵の出方論(注)」に立った「暴力革命の方針」に変更はないものと認識しているということです。

(注)敵の出方論(てきのでかたろん)

1961年以降の日本共産党による「革命が平和的か暴力的かは、敵の出方による」との方針。「日本共産党はこの理論に基づいて、暴力革命や武装闘争を現在も放棄していない」と、日本国政府は主張している。これに対して日本共産党は、「党の正式な機関が、暴力革命や武装闘争を掲げた事は無い」と反論している。(ウィキペディア)

この間の経緯はいろいろあって書ききれませんので端折りますが、日本共産党自身によると「1950年から55年にかけて、日本共産党中央委員会が解体され党が分裂した時代に、中国に亡命した徳田・野坂派が、旧ソ連や中国の言いなりになって外国仕込みの武装闘争路線を日本に持ち込んだことがあります。しかし、それは党が分裂した時期の一方の側の行動であって、1958年の第7回党大会で党が統一を回復したさいに明確に批判され、きっぱり否定された問題です。日本共産党は、戦前も戦後も党の正規の方針として『暴力革命の方針』をとったことは一度もありません。」としています。

 

簡単に言えば共産党は、戦後の一時期は暴力革命路線を掲げたものの、それを取り下げてその後においては破防法の適用となる暴力的活動は確認されていない。しかし、治安当局は今現在も信用していないというところでしょう。

 

 現在の破防法の調査対象団体はウィキペディアでは17団体となっています。そこには極左や極右など、皆さんご存じの「朝鮮総連」「日本愛国党」「中核派」「革マル派」「オウム真理教」など、さもありなんという団体がずらりとリストアップされています。そのトップに「日本共産党」が掲載されているはいくらなんでもと思えます。というのは、少なくとも党員が法律に基づく国政選挙を経て当選し国会議員として活動している公党だからです。共産党に投票した国民もすべて破防法の調査対象になっているのでしょうか。

 

兵庫県警OBの飛松五男氏によると「日本共産党は暴力革命を起こそうとしているとくり返し教わります。昇任試験でも、そういう回答が要求されます。しかし、終戦後の一時期を除けば、考えられないことです。公安警察が自らの予算と人員を減らされたくないために、言い続けているだけです(ウィキペディア)」とのことです。

 

これが真実とすれば、公安調査庁は、組織維持のためにお世話になっている日本共産党へのお中元とお歳暮の贈り物を忘れては礼儀に反します。次期総選挙で共産党に投票しようと思うこの私にも、ぜひ公安調査庁からの贈り物が欲しいです。そうめんがよいです。

 

繰り返しますが、私が日本の漁業を救うために自民党政権打倒を目指し共産党に投票したら、私も「暴力革命路線」を支持したことになるのでしょうか。やはりおかしいと思います。社会にとっての危険性からすると警戒すべきは別にいるような気がします。破防法ではその対象は「暴力主義的破壊活動」に限定していますが、暴力さえ使わなければ「憲法・法律無視的破壊活動」はOKなのでしょうか。

 

例えば、安倍政権下では憲法解釈の変更という勝手な主張で、集団自衛権の行使(海外派兵)を可能としましたが、こちらのほうこそ外国の地で戦わなければならない自衛隊員の身体・生命に危害をもたらす破壊活動ではないでしょうか。そもそも自衛隊が憲法違反ではないかという議論もある中で、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する」ことができるというのは、どう考えてもおかしいと思います。

もちろん正式な手続きを踏んだうえで、憲法改正を行い、国民の支持のもとに集団自衛権の行使を可能とすれば認められます。しかし、それが単に面倒くさいのか自信がないからなのか、憲法・法律を無視して自分たちの目的を達成しようとするのなら、まさに連合赤軍やオウム真理教と同じです。

 

戦後の一時期の共産党であれば、こんな腐敗し利権にまみれた現在の自民党政治は許せないと、2・26事件の青年将校のようにさらに激しい武装闘争に走ったかもしれません。私も「敵の出方論」に従い、それならこちらも憲法・法律の勝手な解釈論を武器にして「新漁業法は無視する、前漁業法に従って勝手にやる」と行きたいところです。

 

しかし、今はそういう時代ではありません。そんなことをするのは自民党政権だけです。実は日本共産党が、それまでの他の野党との間で共闘しない独自路線を、連合政権への参加という路線に転換したきっかけが、2015年の安倍政権による平和安全法制の成立でした。自民党による憲法無視という驚くべき出方に対し、共産党は戦後の一時期のように暴力に訴えるのではなく、野党連合という民主的な出方を選択したということでしょう。このように「敵の出方論」に従っても、現状を見ると監視すべきは共産党ではなく、むしろ「やりたい放題・無法政権」の自民党の方ではないかと思います。

 

(忖度役人ここにも登場?)

またも懲りずに安倍・菅政権の看板ともいえる忖度役人が出現しました。それは、月刊正論7月号(令和3年6月1日発売)の特集「日本共産党に騙(だま)されるな」で、公安調査庁の横尾洋一次長と作家の佐藤優氏が「革命路線に変わりなし」と題して対談をしていることです。(産経新聞ニュース2021/5/30 18:26)

 

 そこでは、「日本政府が破壊活動防止法に基づく調査対象団体と位置付ける共産をウオッチする同庁の現職幹部がメディアに登場するのは極めて異例だ。」としています。私も全く異例だと思います。公安調査庁とはわかりやすく言えば「情報機関」です。その次長とは№2の重要人物です。OBならまだしも現役の情報機関の№2が堂々と一般国民が読む月刊誌で「日本共産党に騙(だま)されるな」というのはいかがかと。

 

次期総選挙も近づいてきており、共産党が加わった野党統一候補を実現させないための宣伝活動の一環でしょう。これこそ忖度役人と言わず何というのでしょうか。憲法第15条第2項(すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない)の政治的中立性にも抵触するかと。なんでもありの菅政権らしさがうかがわれます。

 

(ところで、佐藤優氏についての余談)

 彼(と言っては失礼ですが)については、私がモスクワの日本大使館に勤務していた時に、同じく大使館に籍を置き研修生としてモスクワ大学に通っていました。そのため、直接話をしたことはありませんが、顔は時々見ていました。その後超有名人になった経緯は省きますが、全く別の意味で彼との関係で面白いことがありましたので、以下ご紹介します。もちろん彼にはどうでもよいことですが。

 

ある日「お父さん、お父さん、大変!大変!お父さんが捕まっているよ!」と娘二人が大声で私を呼んだので、リビングのテレビを見に行ったら、佐藤優氏が鈴木宗男事件で逮捕された時の映像が流れていました。「あ、彼ではないか」と思いましたが、その時に初めて私と彼の顔が似ているというのを認識しました。

 

それから、数日後だったと思います。故郷の大分の親から電話があり、最近何人もの親せきから「お前のところの息子が捕まったのか」という問い合わせが相次いだとか。名前が佐藤、モスクワ大使館、顔が似ているで「間違いない」というのがその理由だったらしい。

 

話はこれだけで終わらなかった。それからしばらくたってから、水産庁の職場で周りの職員に「最近、私が彼に似ていると言われて困っている」と話したら、全員大爆笑。「実はみんなそう思っていたのですが、それを佐藤さんにいうと悪いと思って今まで黙っていました」と。

 

そういわれてみて、ふと思い出すことがありました。それはそれ以前の鈴木宗男氏が官房副長官だった頃です。ある問題で部長に同行し官邸の執務室に説明に行きました。そうしたら宗男氏が説明している部長ではなく、私の顔をしばらくまじまじと見ていたことを思い出しました。その時には「なんで私の方ばかり見るのか」と不思議に思いましたが、「この世には良く似た人間がいるものだ」だったのかと。

 

なんとも複雑な気分でした。

どうでもよい話題で、気分転換していただいたところで、次に進みます。

 

3  天皇制を廃止しようとしているのではないか

 

 そのとおりだと思います。表現はあいまいですが、共産党は明確にその意思と理由を示しているとしか受け止められません。しかし、私は天皇制の廃止には断固反対です。日本国がありつづける限り、日本人がそこに棲み続ける限り、未来永劫存続すべきだと強く思います。そう思う根拠は後で触れます。

 

では、次回総選挙で私が共産党に投票するのは矛盾しているのではないかという指摘があろうかと思います。確かに、矛盾していますがそれでも共産党に投票します。その理由は、現段階での「優先順位」と次の段階における「可逆性:ある変化が起こってもある条件を加えると元の状態(変化の前)に戻る事」にかかわる判断からです。それを最後に書きます。

 

まず党の綱領での天皇制についての記載ぶりを以下で見ていきましょう。番号は私が勝手にふりました。なお、「天皇制」という用語は、昭和初期の国家論争の中で、マルクス主義用語として登場した経緯から、これを使用すべきでないという主張もあるようですが、戦後は社会科学用語として定着した(『世界大百科事典 第2版』)ということですので、このまま使用します。

(日本共産党綱領P36より)

①天皇条項については、「国政に関する権能を有しない」などの制限規定の厳格な実施を重視し、天皇の政治利用をはじめ、憲法の条項と精神からの逸脱を是正する。

 

②党は、一人の個人が世襲で「国民統合」の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、国民主権の原則の首尾一貫した展開のためには、民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ。

 

③天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである。

①では天皇制の廃止には直接言及していません。まさに政治的な権能を有さないのですから、その権威を政治的に利用しようとすることを厳格に禁止すればよいだけでしょう。「君主」とか「象徴」とかいろいろな難しい解釈があますが、私には正直よく理解できません。しかし、日本においては武家政権の成立以降、実質的に天皇に政治的権限がなかったので、現行憲法における天皇制には問題はないかと。

天皇制は倭国大乱を通じて生み出された「権威」と「権力」の分離という世界に誇るべき政治安定化システムであり、日本の宝だと思います。日本共産党が徹底批判するスターリンや毛沢東もこの政治システムがあれば神格化されず、自国民の大虐殺というあの大惨劇を起こさなかったかも。彼らと同一視されるのがいやなら、むしろ日本共産党こそが天皇制を認める方が、国民の警戒心を和らげるのに大いに貢献するでしょう。

 

②が天皇制を否定する理由ですが、どのような悪影響や問題点が生じているのでしょうか。あるというのなら具体的に示してほしいと思います。一人の個人が世襲で天皇になるのはおかしいというのなら、選挙で選出すれば民主的で平等というのでしょうか。あくまで私見ですが、国民主権や民主共和制などという価値観から天皇制をとらえることは、「キリストや仏陀ばかりがずーと尊崇・畏怖の対象となっているのは民主主義・平等に反する、共産党政権になったら4年に一度信者による投票で神仏を決める」という主張に似ています。天皇の一番大事な仕事は祭祀であり、神主の中では最高位に位置し、常に国民の幸せを祈っておられるそうです。

 

③は矛盾に満ちた記述で詰めが甘いです。「情勢が熟したとき」とはどういう基準をもって判断されるのかが明確になっていません。また、仮に国民の総意で天皇制が存続となった場合、②でいうところの「民主主義、人間の平等、国民主権、民主共和制」に反することになりますが、それでも共産党は良しとするのでしようか。国民投票を「勝つまで繰り返すじゃんけん方式」ではいけません。そこが明確にされていません。端的に言えばごまかしています。

 

なお、「野党連合政権にのぞむ 日本共産党の基本的立場―政治的相違点にどう対応するか

2020年3月26日 幹部会委員長 志位和夫」では以下のように書いています。

 日本共産党の立場……憲法の前文を含め全条項を守ることを党綱領で明らかにしており、天皇条項については、「国政に関する権能を有しない」などの制限条項の厳格な実施を重視し、天皇の政治利用をはじめ、憲法の条項と精神からの逸脱を是正することを、中心課題として重視しています。

 将来の展望として、「民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ」ことを明らかにしつつ、「天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべき」(党綱領)ということを表明しています。

 

基本的に綱領の内容と同じですので、コメントは繰り返しません。ちょっと余談を。

 

(私が好きな天皇の和歌、言葉)

「よもの海 みなはらからと 思ふ世に など波風の たちさわぐらむ」

この和歌は、1904(明治 37)年の明治天皇の作で、1941(昭和 16)年対米英蘭支戦争の開戦に反対する昭和天皇が引用した事により、天皇の平和思想を表すものとして注目されているそうです。

さらに昭和天皇が戦後マッカーサー元帥との初会見でのやりとりでは、

「責任はすべて私にある。文武百官は私の任命する所だから、彼らに責任はない。私の一身はどうなろうと構わない。私はあなたにお任せする。この上は、どうか国民が生活に困らぬよう、連合国の援助をお願いしたい」「絞首刑も覚悟している」とも。

マッカーサーからの「なぜあなたは戦争を許可されたのですか?」との質問に

「もし私が許さなかったら、きっと新しい天皇がたてられたでしょう。それは国民の意思でした(事実世論は鬼畜米英一色だった)。こと、ここに至って国民の望みに逆らう天皇は、恐らくいないでありましょう」。

 

私は多くの国民が天皇制を支持している理由の一つは、このようにご自身ではどうにもならない政治に翻弄されながらも、常に国民の平和を願い、まさに自分の命を投げ出しても国民を救おうとする無私の姿ではないかと思います。コロナ禍にあって国民の命を考慮せず、五輪を強行しようとする政治に、立場をわきまえた中でのぎりぎりの抵抗の意思を宮内庁長官を通じ示された今上天皇にも、その精神が引き継がれているかと推察されます。

 

4  自衛隊を廃止しようとしているのではないか

 

綱領(P32)では以下のように簡単に書いています。

自衛隊については、海外派兵立法をやめ、軍縮の措置をとる。安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第9 条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる。

「野党連合政権にのぞむ 日本共産党の基本的立場―政治的相違点にどう対応するか2020年3月26日 幹部会委員長 志位和夫」では以下のように書いています。

自衛隊について

 日本共産党の立場……憲法9条にてらして自衛隊は違憲だと考えるとともに、憲法と自衛隊の矛盾の解決は、国民の合意で一歩一歩、段階的にすすめ、将来、国民の圧倒的多数の合意が成熟した段階=国民の圧倒的多数が自衛隊がなくても日本の平和と安全を守ることができると考えるようになる段階で、9条の完全実施に向けての本格的な措置に着手します。

 

「憲法第9条の完全実施(自衛隊の解消)」は単に理想を言っているだけで、現実の政策には残念ですが永遠になり得ないと思います。日本の周辺国には、覇権国家・拡張主義で尖閣を狙う中国、核兵器の開発を進め日本の上空にミサイルを飛ばす北朝鮮、大反日国家で竹島を不法占拠する韓国、北方四島を不法占拠するロシアと安全保障上脅威となる国々に見事にぐるりと囲まれた国は、世界中を見回してもないと思います。

 

よって、「国民の圧倒的多数が自衛隊がなくても日本の平和と安全を守ることができると考えるようになる段階」など永遠に来ません。また共産党が政権与党となれば責任が生じ、良い意味で「えーそんなこと言いましたけなー」と政策が現実化するでしょう。仮に自衛隊廃止を実行しようとしても、共産党が単独過半数を占めることはなく、連立を組む他党がストップをかけ、その次の総選挙で戦後のように共産党の国会議員はゼロとなるでしょう。

 

(まとめ)

今回のテーマは「日本共産党への警戒感」でした。そこで

1 今も外国の政治勢力の影響下にあるのではないか

2 暴力革命を目指しているのではないか

3 天皇制を廃止しようとしているのではないか

4 自衛隊を廃止しようとしているのではないか

という特に気になる4点を考えてきました。

 

1,2については共産党自身が否定しており、仮に裏にそのような隠された意思があったとしても、現実的な国内外の情勢から判断して、それはほぼあり得ないと考えてもよいかと思います。

 

問題は3,4です。共産党自身が明確にその方向性を出しているからです。これをどう考えればよいのでしょうか。私としては、「天皇制と自衛隊の廃止」と「新(改悪)漁業法と汚染水の海洋放出」が天秤にかけられてしまいました。むつかしい選択です。しかし、3,4が即実行となるのなら私は共産党には投票できません。

 

そこで、考えられるのが、共産党の「2段階革命論」を逆に応用する考え方です。「2段階革命論」とは、平和で民主的な日本をつくりあげる「民主主義革命」を実現することを当面の任務とし、ついで「社会主義革命」に進むという方針です。私自身としての最優先課題は「自民党政権の打倒」です。それには共産党も参加した「野党統一候補の実現」が不可欠です。

 

よって、1~4について警戒しながらも、共産党との共闘による野党連合政権を成立させるしかないと思います。そんなにうまくいくはずがない。共産党が与党の立場になると、自衛隊や警察を利用し憲法や法律を無視して暴力的な政党に突如先祖返りしたら、もう手が付けられなくのではないかという指摘もあろうかと思います。

 

しかし、今そこを心配しすぎては、自民党政権を倒せません。そこで共産党が連合政権に参加するにしても、「突然先祖返りしてもまだ元に戻せる可逆性の維持された政権構造」までを条件とするしかありません。これが第一段階となります。それに共産党が応じてくれるかどうかはわかりませんが。

仮にそのようなことが起こらず、野党連合政権が順調にいき、その次の総選挙を迎えるときにはリスクが高まります。当然ながら、共産党は本来の政策に近づこうとしてきます。その時には共産党とはお別れとなり、天皇制や自衛隊を真正面に据えた議論で選挙を競い合います。

私としては天皇制や自衛隊を維持したままで、アメリカからの独立性を高め、一部の富裕層だけが富を独占する資本主義から、生産手段の共有化に向かった格差の少ない協同組合的な国家に移行するのを第2段階とする。私はそういう頭の整理をして、今回は第1段階にあたるので、リスクはあっても共産党に投票したいとい思います。

 

今回は長くなりました。次回は予告通り、立憲民主党の最大の支持団体であり特に共産党に対してアレルギーの強い日本労働組合総連合会(連合)の主張について考えていきたいと思います。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です